【英国見聞録 No.4】ビートルズ

イギリスがEUを離脱することが国民投票で決まり、大混乱になっているようです。
まさか今年がヨーロッパ史上歴史的な一年になるとは思いもよりませんでしたね…
しかしこの円高水準、いまイギリスに行きたかったです

さて、きょうは1966年に"The Beatles"が来日してからちょうど50年になる日だそうです。
せっかくですので、今回の英国見聞録は、ビートルズについてお話ししたいと思います。

日本でもいまだに絶大な人気を誇り、現代の数々のミュージシャンたちにも影響を与えてやまないビートルズですが、その発祥の地は言わずもがな、イングランド北西部の港町リヴァプールです。


Liverpool Lime Street station
リヴァプールの鉄道の玄関口、ライム・ストリート駅。
大きなアーチ形天井、外光をふんだんに取り込むガラス張りなど、日本にはなかなかないデザイン

Mathew Street

Mathew Street

Mathew Street

Mathew Street
ビートルズファンなら誰もが知る、リヴァプールの繁華街マシュー・ストリート。
その一角にある「レノンズ・バー」の入口には、有名な"Imagine"の歌詞が掛けられていた

Mathew Street

Mathew Street
ビートルズがデビュー前の日々を過ごした「キャヴァン・クラブ」。元の場所のすぐ近くに再建されている。
店の脇に、レノンがなんだか当たり前のように寄りかかっているのも、またいい。

Beatles Story
ここもマシュー・ストリート…と思いきや、これは港湾再開発地区アルバート・ドックにあるビートルズ記念館「ビートルズ・ストーリー」の館内。
ビートルズが生まれたころのマシュー・ストリートを再現している

Beatles Story

Beatles Story

Beatles Story
「ビートルズ・ストーリー」は、ビートルズの足跡を数多くの再現セットを使って紹介している。
スタジオの片隅に張られた"This Week's Top 10"には、かの有名な「スキヤキ」の文字が。
(坂本九の「上を向いて歩こう」のイギリス版。実際に1962年の全英チャートで10位にランクインしているそう)

Beatles Story
来日から50年。館内には、50年前の7月、日本武道館でのコンサートがあったことをちゃんと紹介している

Beatles Story
レノンが愛用したピアノ。小さな博物館だが、展示品も充実している

Beatles Story
"Imagine"のイメージブース。オノ・ヨーコの芸術性も垣間見え、レノンとヨーコの平和活動まで知ることができる。
ヨーコの話となると、不思議と親近感がわいたものだ

Liverpool
ビートルズ・ストーリーにほど近い広場にある4人の等身大銅像。なかなかの迫力である

Liverpool
アルバートドックにかかる鎖には、いたるところに無数の南京錠が掛けられている。
「未来への堅い愛情」を願ってこのように南京錠をはめるのが流行したそう。
鎖の保守には手を焼いているそうだが…


ビートルズファンとしては、やはり発祥の地を訪ねれたことは大変感慨深いものでした。
ロンドンのアビー・ロードに行けなかったのが今でも心残りですが、それはまたどこかで得られるであろう次の機会に回すことにします。



【英国見聞録 No.3】イギリス料理はほんとうにまずい?

「イギリス料理はまずい」とは、日本で口癖のように聞かれます。「料理まずくなかった?大丈夫だった?」などと。

日本人には英国で食べる料理に対してどうも先入観があるみたいです。

結論から申しますと、イギリスにいた間、「まずい料理」に出会ったことはありませんでした
確かに、高緯度地域であるイギリスでは食材に恵まれず、伝統的な料理の味は洗練されているとは言い難いのは事実です。しかし、日本で世界各国の料理が好きなように楽しめるのと同様、現在のイギリスでは世界の食文化が流れ込み、その味は以前と比べても格段に向上しているといわれています。

さて、私の1週間の滞在中何を食べてきたか、ですが…
とにかく日本人視点でみると、イギリスの物価はものすごく高いわけです。
この渡航当時で、両替レートとして£1=約170円。
そして、店で売られている500mlの清涼飲料水がだいたいその£1くらいの価格であり、なかなか毎度の食事に贅を凝らすわけにはいきませんでした。
よって、基本的には食事はスーパーでそのまま食べられるものを調達。でも一日に一食はちょっと贅沢をしてみようということで、パブに入ったり、優雅に昼呑みランチをしてみたりもしました。

そんなわけで、「まずい」と言われて久しいイギリスで食べた料理の一部をご紹介します。
(パブについてのお話は、また別建てでしたいと思います。)

(1)フィッシュアンドチップス

Pub Time
リヴァプールのとあるパブにて。お皿の上に大胆に乗る。

The last dinner in UK
ヒースロー空港で離英直前に最後の本場のフィッシュアンドチップス。
右にあるビールはミーンタイムというロンドンの地ビールのヴァイツェン。
誰か日本に輸入して売っているお店があったら教えてください。

言わずと知れたイギリスのおつまみの定番。もちろんパブにおける代表的料理。
白身魚のフライ(フィッシュ)に、たくさんのフライドポテト(チップス)がつきます。
白身魚の味は淡泊なので、必要に応じてタルタルソース、ビネガー、塩やレモンなどをかけていただきます。

店にもよりましたが、やや揚げすぎて繊細な味が消されている印象もありました。
ひょっとすると、日本のブリティッシュパブチェーン「HUB」のそれのほうが美味!?


(2)ブレックファスト

English Breakfast
ヨークのB&Bの朝食。

Breakfast
リヴァプールのユースホステルにて。

「イギリス料理の中でもっとも美味いのは朝食である」とも揶揄されるらしいその朝食。
いわゆる「フル・ブレックファスト」で、お皿にさまざまな料理がてんこ盛りになるのが特徴です。
むしろ、イギリスでは朝食を「がっつり」食べるという習慣なので、昼食・夕食の食べ物が簡素なものになるのも納得がいくのかもしれません。

大皿に盛られる料理の中身の例は…
  • ベイクドビーンズ
  • 目玉焼きorスクランブルエッグ
  • ハッシュポテト
  • トマトのソテー
  • マッシュルーム
  • ソーセージ
  • ハム
  • ブラックプディング(血液の腸詰)
…など。それにパンやスコーン、シリアル、コーヒーやジュースを添えていただきます。

多種多様な味わいを楽しむことで、朝の満足度は格段に違います。そうして一日をいきいきと乗り切っていくというのが、イギリス人の生き方なのかもしれません。
むしろ、これだけの豪華な朝食を拵えられるだけの余裕があるということが、せっかちな日本人の私にとっては羨ましいばかりです。


(3)ファストフード

McDonald's in London
ロンドンの一角に見つけたマクドナルド。
イギリスは消費税ではなく「付加価値税(VAT)」方式をとっており、ファストフード店の場合店内で喫食するかテイクアウトかで税率が変わるのも日本にはない特徴。
(消費税増税議論の中でこれも議題に上ったそうですが、結局没になりましたね。)

マクドナルドやバーガーキングなどの日本でおなじみのファストフード店は、もちろんイギリスにもあります。
メニューも、基本的なものは日本とまったく同じ。当然これらのファストフードチェーンは「世界どこの店でも同じ味」を標榜としていますので、同じメニューで味が変わることは理論的にはありえません。なんとキッチンの製造ラインの構造も日本のお店とほとんど変わらず。
ただ一つだけ挙げるとするならば、私がマクドナルドでハンバーガーを購入し試してみた際、バンズに使われていたロールパンが日本よりやや堅い気がしました。唾液の少ない日本人にはそれだけは合わせているのでしょうか。

ちなみに、ロンドンのバーガーキングで「ワッパー」1つとオニオンリングを注文しただけで代金がほぼ1,000円になりました。やっぱりイギリスは高い!


(4)中華

A Chinese Restaurant in York - あるヨークの中華料理店で
ヨークでは、ディナーに中華を試してみた。

A Chinese Restaurant in York - あるヨークの中華料理店で
壁に貼られていたのは、李白の有名な五言絶句「静夜思」。
お店で働いていたのは、地元の中国人留学生アルバイト。
「第二外国語?私もできないからw」と店員に言われ、世界はどこも一緒だと実感したものだ。

歴史的背景からでしょうか、中華は日本より本格的。
トリップアドバイザーで紹介されていた、ここヨークで入った中華料理店も、学生の働くお店とは思えない美味しさでした。


(5)インド料理

Dishoom - ロンドンでインド料理
ロンドンに4店舗を構えるインド料理店「DISHOOM」。
その味にはほんとうに抜けがない。

イギリスの伝統文化とされる紅茶も、歴史を辿ればインドからもたらされたもの。
そこには筆舌に尽くしがたい過去があるのも事実だが、一方で優良な食文化が輸入されるという側面もあったようです。
ランチで頼んだカレーとナンに、人気のマンゴーラッシーを加えてみました。
日本でもインドカレーは時々食べに行く私でも、お手頃な価格にも関わらず抜かりのない味で大満足でした。


(6)イタリア料理

Lunch time
昼呑みという怠惰な生活ができるのも、海外旅行のときならでは。

ロンドンではイタリアンも試してみました。
ソーホーの中にあるイタリアンレストラン。オシャレな内装のお店、綺麗に盛り付けられたカルボナーラ。
これでもカルボナーラは£8で、ちょっとランチを頼めば平気で£10は超えてしまうイギリスにおいてはまさにサイゼリヤと言わんばかりの破格の料理だったと思います。(しかもサイゼリヤよりはるかに質は良いし)
車は運転しないので、おまけにワインをつけてみたりして、ちょっと贅沢な、でもちょっと怠惰なほろよい昼呑みを満喫させていただいたのでした。


(7)和食

Oxford
オックスフォードにある全国チェーンの回転寿司(YO! Sushi)

Japanese Restaurant in London
ロンドンの日本食弁当惣菜店「わさび」

Japanese Restaurant
グラスゴーにて。「わがまま」という名の日本食レストラン

Japanese Restaurant
おなじく。洒落たロゴもよい

最後はわたしたちの和食で。
日本食ブームはなにもアメリカだけにとどまりません。
私も驚いてしまうほど、英国のほとんどの主要都市で日本食レストランが当たり前のように営業しています。健康志向はどこも同じのようです。
店名には日本では普通名詞にしかならないような名前が用いられていることも多く、ちょっとクスッとしてしまう名前も。これは逆に日本で営業する世界の料理のレストランの店名も一緒なのかもしれません。

実際に旅の途中で、上の写真で挙げた回転寿司チェーン「Yo! Sushi」で寿司体験をしてみました。
それについての詳しい話はまた別の機会に譲ることにします。


…と、だらだらと様々なジャンルの料理を書き連ねてきましたが、1週間の間、とりあえず味覚に困るようなことはありませんでした。
しかし、これほどのバラエティーあふれる食生活を楽しめるのも、もしかすると日本で豊かな味覚を養っていたからかもしれません。日本を良く知ることでより海外を楽しめるという好例でしょう。

序文で記した、日本人の至極なまでの内向さは、行ったことのない外国に対する先入観に基づくことも極めて多い気がしています。
この双方向メディアの時代、実際に見聞きしておらずとも情報を仕入れることはできるわけで、ひとりひとりもう少し現実を見に行こうという意識を持てるようになってほしいものです。


【英国見聞録 No.2】オペレーター

日本国鉄に追随するように、イギリス国鉄は1994年~97年にかけて民営化されました。日本の民営化鉄道事業者と大きく異なるのが、上下分離方式を基本とし、線路管理者と運行事業者が分かれているという運営形態です。

日本においても、関西空港連絡橋や青い森鉄道などの第三セクター鉄道など、一部で上下分離を行っている例はありますが、基本的には線路の保有と運行は同一会社になっています。
また多くの場合、ある特定の線路上の列車に乗車するのであれば、どの列車に乗っても(料金を除いた)運賃は変わらない、というのが原則です。
(たとえば、東京メトロ南北線/都営地下鉄三田線の白金高輪~目黒間各駅相互間の普通運賃は、どちらの列車に乗っても変わりませんね。)

しかし、イギリスでは、同じ路線を走っていても乗車する列車の運営事業者(オペレーター)によって運賃が異なります。また、予約時期、予約列車によって運賃が異なることも当たり前。さながら、航空券を購入するような感覚です。

Caledonian Sleeper
ロンドン・ユーストン駅コンコースの大きな発車標。
発車時刻、行き先、停車駅に加えて、最下段に運行を担当する事業者(オペレーター)が表示されている


同じ線路にさまざまな会社の列車が走っており、割引乗車券を中心に利用できる鉄道事業者が指定されているケースもあるわけです。(つまり、異なる事業者の列車に乗車すると無札扱いになってしまう可能性がある)
それゆえ、オペレーターの概念はしっかり理解して利用しなくてはなりません。
もっとも、外国人旅行客のようにブリットレイルパスのようなオペレーターを限定しないフリーきっぷを所持していれば関係ありませんが。

A Running in Board
駅名標には、時にその駅の主要オペレーターの名前が印刷されていることもある。
スコットレールの駅名標は、英語に加えスコットランド・ゲール語表記も併記されている


イギリスの鉄道では、ICカード乗車券等を導入している線区を除いてあまり自動改札機が設置されておらず、また無人駅の割合もかなり高めです。
そのかわり、大抵の列車のなかで頻繁に検札が行われ、乗車券の有効性がチェックされます。

日本の旅行ガイドでは不正乗車に対し厳しい罰金がある…などとよく書かれていますが、もちろん誤乗の場合には、きちんと話せばそれなりに対応してくれるそうですよ。人間ですからね…


日本の鉄道、とくに長距離列車の利用が伸び悩む背景には、いつ買ってもどんな方法で買っても基本的に同じ運賃・料金という、運賃の認可制が常に重くのしかかっているように思われます。
安く旅をするために格安高速バスが台頭し、過当競争によって労働環境が悪化し事故が増加する…と聞かれる昨今ですが、安全な移動のために、まだまだ運賃に関して議論すべきことは多そうです。


Delay
駅に置かれるデジタル時計では、必ず秒まで表示されているのも当地の特徴。
定時発車厳守のため、遅くとも発車30秒前には乗車を締め切り閉扉するからその数字の重要性は高い


プロフィール

てつた

Author:てつた
KR鉄道館

元駅員さん。
社会人2年目の、法学部卒
へっぽこ新米プログラマー。
たまには旅に出たい。

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